「AI」という言葉が取り沙汰されて久しく、
私たちの未来はまるで、人の力を必要とする領域が
どんどん少なくなっていくような錯覚さえ覚えます。
しかし、AIというのは「1を100にする」技術に過ぎず、
「0から1」を生み出すことは、人間にしかできないことです。
だからこそこの先の社会では、
「0から1」を生み出せる人材が最も必要とされます。
そして、私たちの仕事はまさに「0から1」を生み出すことです。
自動車業界は今、大きな転換期を迎えています。
内燃機関から電動化へのテクノロジーの変換があります。
自動運転車の開発が着実に進んでいます。
その中で、私たちのような自動車部品をメインに製造するメーカーにも、
大きな変革期が訪れています。
自動車の構造ががらりと変わる中で、この先の自動車部品には、
今までよりもさらに小さく、もっと高精度に、
しかしたくさんの機能を付加して…といった、
不可能にも思える高度な技術への挑戦が不可欠です。
私たちは創業以来、どこにも真似のできない技術を追求してきた会社です。
常に新たな領域を切り開くため、
人材や最新設備への投資を積極的に行ってきました。
「できるか分からないけど、やってみよう」
この言葉から始まる挑戦が技術領域を進化させ、
現在では「東洋ファスナーでなければ不可能」という
ご相談が後を断ちません。
自動車業界は大きな転換期にあると言いました。
それは私たちにとって、チャンスでしかありません。
新たな技術が求められる今の時代に結果を出せば、
どんどん事業領域を広げていけるからです。
そのためにも、未知の領域にともに挑んでくれる
多くの仲間を求めています。
私たちは中小企業です。
中小企業は、人の力無くして成り立ちません。
一番の財産が人であるからには、
働く環境の整備に最も注力すべきだと考えています。
正直に言えば過去には、
特に設計部門などにおいて残業の多かった時期がありました。
突発的なオーダーへの対応、また、
「東洋ファスナーでなければできない」というご相談に
限られた人数で対応していくため、というのが大きな原因です。
こうした課題を解消するために若手の採用や育成に力を入れ、
できるだけ仕事量を均等にする努力を重ね、
現在では、月の残業を15時間〜20時間くらいまで
削減することができました。
また、ある時がんという病気を患ってしまった社員がいました。
会社ができることは限られています。
それでも、会社ができることは何でもやろうと決め、
治療に必要な日数の給与を会社が全額負担する制度をつくり、
安心して治療に専念できるようにサポートしました。
ある時は、頼りにしていた女性設計者が、
結婚を機に東京への転居を決めました。
これからもずっと、私たちの仲間として活躍してほしいとの思いで、
当時では珍しかったリモートワークの環境を整えました。
大企業に比べ、制度面で足りていない部分もあるでしょう。
しかし、大企業ではない故に、
社員のさまざまなライフステージに合わせて
「これも、あれも追加しよう」と柔軟に変わっていける会社です。
これからも、私たちの強みであるフットワークの軽さを活かし、
全員が少しでも長く活躍できる環境づくりに力を入れていきます。